コミックス累計1400万部を越えた大人気漫画の「Dr.STONE(ドクターストーン)」。現在は既に完結している作品ですが、アニメ第3期が2023年の春に放送決定しています。そんな人気作品のTVスペシャルが、つい先日7月10日に放送されました。今回は、「Dr.STONE」の魅力から、放送された「Dr.STONE 龍水」のあらすじや見どころなど紹介していきます。
Dr.STONE とは
「Dr.STONE (ドクターストーン)」略して「ドクスト」は、2017年14号から2022年の14号まで「週間少年ジャンプ」にて連載されていた、稲垣理一郎原作のサバイバルファンタジー漫画です。稲垣理一郎は、「アイシールド」などの作品も手がけており、現在は「トリリオンゲーム」を連載中です。
「Dr.STONE (ドクターストーン)」のコミックスは全26巻で完結しており、その累計発行部数は1400万部以上という人気っぷりです。人と人との思想の違いから生まれる軋轢で起きる戦闘で読者をドキドキさせながらも、物を作る過程や仕組みなどの説明でワクワクさせてくれる不思議な作品です。
ストーリー
古典的な脳筋の大木 大樹(おおきたいじゅ)と科学オタクの幼馴染の石神千空(いしがみ せんくう)は、普通の高校生。高校生活を送っているある日、突如として空が眩しく発行し、地球上の全人類だけが一斉に石化するという怪現象に襲われてしまいます。
五感を失った大樹は暗い中、石化した日に告白するはずだった小川 杠(おがわゆずりは)への想いを糧に、長い年月を耐え忍んだ末に石化から解かれます。しかし、目の前に広がるのは樹木が生い茂り、自然に飲み込まれ風化していた世界でした。一足先に石化が解けていた千空との再会を果たし、今は石化した日から3700年経っているであろうことを知らされます。石化の謎と文明を取り戻すために千空と大樹が立ち上がり、人類の再建に向けた冒険が始まります。
本作の魅力
本作はストーリーの面白さもありますが、科学を使ったサバイバル要素が凄いです。夏の自由研究などで様々な実験をしたこともあると思いますが、この作品では「ネコジャラシでラーメン」を作ったり、「サルファ剤」と呼ばれる薬を作ったり、そして「携帯電話」を1から作ったりします。ゼロから様々な物を作り出すという、ゲームで言うところのマインクラフトのような要素も持ち合わせている作品です。アニメや漫画だからできること、と思われるでしょうが本作品では作る工程が説明され、様々な科学の知識まで教えてくれます。そんな、少年心をくすぐるような要素が本作品の魅力のひとつでもあります。それに加え、ストーンワールドという石化した世界で、それぞれが自分の思うように生きていくために起る軋轢なども描かれています。利害が一致すれば協力、そうでなければ対立、それぞれの信念を描く描写も本作の魅力です。
『Dr.STONE 龍水』について
7月10日にTVスペシャルとして放送された『Dr.STONE 龍水』。60分という少し長めの放送で登場したのは、新キャラクターの七海龍水(ななみりゅうすい)。第2期と2023年の春に放送が決定した第3期を繋げるストーリーが描かれ、第3期への期待を高めるエピソードとなりました。
あらすじ
思想の違いから対立してしまった獅子王司(ししおうつかさ)率いる「司帝国」と石神千空率いる「科学王国」の全面戦争が終わった第2期の最終話。
石化の謎を解くためには海を渡らなければならないと確信した千空たちは、船の建造を宣言します。旧司帝国民と石神村の村民の関係が悪化しないように船の設計コンペを開催、満場一致で千空の設計図が選ばれます。船の建造が進む傍ら、千空は船長になる人材を探し始め、七海財閥の御曹司である七海龍水を復活させます。船を見た龍水は「燃料が必要不可欠」といい、船の動力となる石油がある相良油田を見つけなければならなくなり・・・。
見どころ
今回のエピソードの見どころは、なんと言っても新キャラクターの七海龍水の登場です。復活した直後から、インパクトの強い個性的なキャラクターであるとわかるほどの龍水ですが、頭もよく、ストーンワールドに今までなかった「経済」という概念を作り出します。通貨や商売という概念で人的資源の効率化に伴い、社会を動かすことで科学がさらに発展していきます。ものを作るだけでなく、文明も新たなキャラクターの登場でさらに発展していく様子は、今回のエピソードの見どころです。
もう1つ見どころは、今作初となる「空」の旅と「海」への旅の出発です。現実世界では当たり前になっている空や海を経由した旅ですが、ほとんど何もない世界でどのように実現させていくのか注目です。
ドクターストーン 声優
- 石神 千空/小林 裕介
- 七海 龍水/鈴木 崚太
- 大木 大樹/古川 慎
- 小川 杠/市ノ瀬 加那
- コハク/沼倉 愛美
- クロム/佐藤 元
- あさぎり ゲン/河西 健吾
最後に
既に完結しているDr.STONEですが、アニメはまだまだ続きます。そんなアニメの第3期は、石化の謎に迫る重要な「宝島編」が描かれると思われます。まだまだ序章と言っても過言ではありませんが、ここから物語が大きく動き出します。航海でさらなる冒険へと旅立つ千空たちは、無事に石化の謎を解くことができるのでしょうか。そして登場するであろうこの物語のキーパーソン「ホワイマン」がどのように描かれるのか、第3期に期待が高まります。