モンハンファンから見たら映画を求めているわけでもないけど、今回はせっかくなので映画を見ることにしました。何事も作品と向き合うのは大切なものですよね。
モンハン映画
今回、モンスターハンター映画の製作・脚本・監督を担当したのはポール・W・S・アンダーソン、主演はアンダーソンの妻であるミラ・ジョヴォヴィッチとかれこれ5回目の共演を果たしています。他にも有名俳優で、トニー・ジャーやロン・パールマンが出演しています。日本人での出演はは山崎紘菜だけで、少々物足りない感じも。。
2020年の12月に全米で公開され、日本では2021年の3月26日に公開されました。アクションシーンや視覚効果は高く評価されたものの、脚本や演出、編集については批判されているそうです。
ストーリー
エリート特殊部隊の偵察部隊を率いる軍人アルテミス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は砂漠を偵察中、突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく。
登場するモンスター
- ディアブロス
- ネルスキュラ
- アプケロス
- ガレオス
- リオレウス
- アイルー
- ゴア・マガラ
モンスターハンターのファンとしての感想
映画自体は異世界転移もので、ハリウッドが製作しただけあってアクションシーン満載の映画です。実際はストーリー性が殆どなくアクションメインの映画で、脚本や演出の批判も頷けさせる作品です。
世界観がバラバラ
モンスターハンターといえば、ストーリーではなくモンスターを狩って、素材などを集めて、武器や防具を作っていき、新たなるモンスターを倒しに行くという世界観が推しのゲームです。今回のモンハン映画では、世界観がバラバラで、近代の重火器で倒せないモンスターたちを剣や弓で倒しているシーンなどがあり、せっかくのモンスターハンターの世界観がうまく引き出されていない感じでした。
また、せっかくのモンハンの映画だったにも関わらず、モンハンで有名なBGMがひとつも流れなかったのは残念なところです。
最初に現れるモンスターはディアブロスの亜種で、こちらの戦闘シーンはアクションムービーとしてはよくできたと思います。ただ、もう少し近代の武器でもダメージを与えられても良かった気がします。
ポール監督曰く、「みんなが知っている物を出さないとモンスターの強さが測りにくい。軍の兵器が通用しないことを見せることで、モンスターの強さを引き立たせられる」とのことですが、ジュラシックパークでも分かるように、一目瞭然でわかりますよね。
説明が足りない部分が多い
その後、洞窟に逃げたアルテミスと特殊部隊の生き残りがネルスキュラに襲われ、部隊が全滅してしまいます。最初にやられるのは主人公で、特殊部隊が生存の確認をするも死んだとされます。ですが、その後説明もなく主人公ともう一人の特殊部隊の人が助かりますが、推測では死んでいたのではなくただ睡眠性の毒で昏睡状態にいた感じです。
結局のところ、主人公のアルテミスだけ生き残り、その後ハンター(トニー・ジャー)との戦闘になるものの、砂漠の中でどうみても協力し合わなければならないのになぜかの戦闘シーン。。。ハンターとも言語が違うことから、分かり合えない感は出ていましたが、ここは言語を統一しても良かったのでは?とも思わされました。
映画の中盤まで殆どモンハンの要素がない
アルテミスとハンターが仲良くなってから、仲間と一緒にモンスターを狩るというモンハンの要素が出てきます。最初にネルスキュラを狩って、手に入れた睡眠性の毒でディアブロスを倒す算段で、モンハンらしいですよね。
ディアブロスを倒し、砂漠を渡り、オアシスについてからはモンハンらしくなり、ハンターが肉を焼くシーンはモンハンでも有名ですよね。
モンスターハンターの調査団
ストーリーが進むと調査団とハンターが合流して、アルテミスが一回捕まるものの釈放され一緒に異世界転移の元凶であるタワーへと向かいます。ここで、かなりのサブキャラが出てくるものの、ほとんどが最後まで残らない残念な扱いをされています。
調査団では料理長アイルーが現れますが、可愛らしいオトモアイルーが出てこなかったのも残念極まりないです。
最後のボスはリオレウス
最後に現れるリオレウスは強烈で、迫力満点です。アルテミスは一度異世界から戻ったものの、リオレウスも追ってきて、アメリカ軍対リオレウスになり、またも世界観がぶっ壊れます。アメリカ軍の軍用ヘリでも役に立たず、もちろん装甲車や重火器もアウト。だが、なぜか剣や弓で倒せるという不思議なあらすじになっているという感じです。
続きがある?
映画の終わりは、リオレウスを倒してまた、ゴア・マガラが現れて、世界を守るためにもタワーに行くことを決意したアルテミス、ハンター、大団長の3人がゴア・マガラを倒しに行くシーンで終わります。えっ?これで終わりなの?ってな感じに思えますが、監督のポール・W・S・アンダーソンの前作を観れば分かる通り、そうなのです。バイオハザード然り、なんともいえないところで終わってしまう傾向があります。
実際に、モンハンワールド:アイスボーンとのコラボで、その続きと思われるストーリーがプレイできます。情報は以下の通りです。
『モンハンワールド:アイスボーン』×映画『モンハン』コラボイベントクエスト
映画とのコラボクエストは、2020年12月14日から2021年の12月3日までの配信予定ですので、まだ間に合います。
このイベントでは、モンハン映画の主人公アルテミスを操作し、オリジナルストーリーを楽しめるイベントクエストです。このイベントクエストは全編と後編が用意されていて、クリアするとオリジナル装備や特別な重ね着装備、ギルドカードの称号、背景、ポーズを入手することができます。
コラボイベント前編「The New World 新世界にて」
- 受注・参加条件:マスターランク(MR)1以上 ※シングルプレイ限定
- フィールド:大蟻塚の荒地
- クリア条件:ディアブロス亜種の討伐
生産可能な装備
- コラボ防具:“EX アルテミスα”シリーズ
コラボイベント後編「Our World 私達の世界へ」
- 受注・参加条件:イベントクエスト“The New World 新世界にて”をクリア ※シングルプレイ限定
- フィールド:古代樹の森
- クリア条件:リオレウスの討伐
- 生産可能な重ね着装備:重ね着装備:【アルテミス】衣装
映画 モンスターハンター』スペシャルコラボ記念パック
このコラボイベントの期間中、アイテムパックも配信中です。アイテムパックには、いにしえの秘薬×30、生命の大粉塵×30、金のたまご×10、真鎧玉×3、防音珠II【4】×1が収録されていて、どれも狩りに役立つアイテムばかりなので、忘れずにゲットを忘れずに!
コラボイベントと映画
日付からも分かる通り、日本では映画よりも先にコラボイベントが先に配信されています。ですが、コラボでのイベントは映画の後の物語となっていますので、先に映画を観てからコラボイベントをプレイする方がいいのではないのでしょうか。
最後に
今回のモンハン映画ですが、どうしてもハリウッド映画の感じが強く、実際にはモンハンのモンスターや世界を借りた感じしかしない作品となってしまいました。モンスターハンターをこよなく愛する方々からみれば、モンハンの良さが伝わっていないと思いますので、それを覚悟でアクションムービーを観る感覚で観たら、いい映画ではないのでしょうか。ツッコミどころ満載の映画としては申し分ないのでしょうか。
Capcomの映画をほとんど担当しているポール・W・S・アンダーソン監督が担当しているので、前作のバイオハザードみたいにゲームとは全くの別物となっているところが、ありきたりなのかもしれません。全世界から、かなりの批判があるのも頷けさせられます。モンハンを知らない人にも楽しんでもらえるよう工夫したのかもしれませんが、それが仇となってしまいましたね。
ですので、モンハン映画はモンスターハンターだと思わないで、観たらハリウッドのアクションムービーとして見れますのでいいのではないのでしょうか。モンスターたちとの迫力のあるシーンはおすすめです。